ローヤルゼリーには、健康維持や美容効果を高める様々な栄養素が含まれています。
中でもアミノ酸の含有量が多く、特に種類が豊富なのが非必須アミノ酸です。
その中の一つ「アスパラギン酸」は、名前は知っていても詳しい効能まではわからない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ローヤルゼリーの成分の一つ、アスパラギン酸の効能を中心にみていきましょう。
1-1.アスパラギン酸ってどんなもの?
アスパラギン酸は、体内で作られる非必須アミノ酸の一つです。
1806年にアスパラガスの汁から発見されたことから、その名前がつけられました。
主な作用は、
などが挙げられます。
古代ギリシャでは心臓病の薬として、中国では滋養強壮や利尿作用のある薬として使用されてきた歴史があります。
アスパラガスの学名は『アスパラガス・オフィシリス』といい、「オフィシリス」は「薬用の」という意味です。
そんな意味を持つ食品から発見された「アスパラギン酸」は、現在でも医薬品としても利用されています。
実はアスパラガスにアスパラギン酸はそれほど含まれておらず、大豆や枝豆などの豆類に多く含まれています。
アミノ酸の「うまみ」成分に分類され、うまみ調味料にも使用されています。
ただ、アスパラギン酸は水に溶けにくい性質を持つため、ナトリウムと結合させ、アスパラギン酸ナトリウムとして利用するのが一般的です。
熱に弱い性質もあるので、加熱し過ぎないように注意しましょう。
また、トマトの味を作り出す素として、アスパラギン酸は欠かせない成分の一つです。
主に疲労回復効果が知られているアスパラギン酸ですが、医薬品にも使用され、病気の予防や改善にも効果が期待できます。
また、ローヤルゼリーに含まれていることで、身体に必要な栄養素を作りだす働きも持っています。
2-1.疲労回復効果
アスパラギン酸は疲労回復に優れた効果を発揮する成分です。
身体が疲労すると、一般に疲労物質と呼ばれる乳酸が蓄積されます。
疲労の回復には乳酸を取り除く必要があるのですが、アスパラギン酸はTCAサイクルというエネルギーを作り出す回路に働きかけます。
この作用によって乳酸をエネルギーに変換して、疲労回復効果を生み出します。
またエネルギーを生み出すために必要な、グルコースの生成を促す働きもあります。
私たちの身体はタンパク質・糖質・脂質を代謝してエネルギーを作り出しています。
中でもエネルギーの半分以上は糖質から生み出すのが理想とされるほど、糖質は重要な栄養素です。
そのため糖質の一つ、グルコースが不足すると
うまくエネルギーが作られなくなり、疲労の原因になります。
アスパラギン酸は糖質以外の栄養素からグルコースの生成を促し、疲労回復効果を高めてくれます。
また、グルコースは運動時のエネルギー源としても使われます。
ローヤルゼリーにはグルコースも含まれているので、疲労回復やスタミナアップにも効果的です。
2-2.体内の毒素を排出する
アスパラギン酸には利尿作用があり、体内の毒素を排出してくれます。
毒性を持つアンモニアは、健康な状態でも体内で生成される物質です。
通常は尿として排出されていきますが、体内に残っていると中枢神経にダメージを与えてしまいます。
アンモニアが排出されずにいると血中濃度が高くなり、中枢神経に作用して行動異常、精神障害など、脳への影響があらわる場合があります。
アスパラギン酸にはアンモニアを尿に合成して、毒素を体内からスムーズに排出する働きがあります。
また、アスパラギン酸にはアンモニアを無毒化して、肝臓を守る働きがあるとされています。
この作用に関しては検証データが少なく、効果については疑問視する研究者もいるようです。
2-3.体調を整える
私たちの身体の50~70%は水分で構成されています。
この水分の3分の2は細胞内、残りの3分の1は細胞外に存在し、カリウムとマグネシウムがバランスよく含まれていることで健全な体調を維持しています。
ところが、ストレスや疲労などが蓄積すると体液中の栄養バランスが崩れ、不調を招く原因になります。
アスパラギン酸は、この不足した栄養素を細胞内に届け、体液のバランス保って体調を整える働きを持っています。
2-4.肌の保湿効果
肌のハリや弾力を保つには、水分量が重要です。
アスパラギン酸は肌の新陳代謝を促し、肌の保湿力を高める効果があります。
肌の水分は角質層に守られています。
角質層の中には天然保湿因子(NMF)があり、水分の蒸発を防ぎ、肌の潤いを保っています。
この状態を維持するには、肌を生まれ変わらせるターンオーバーの周期が重要です。
加齢による影響でターンオーバーの周期は延びていきます。
アスパラギン酸は、肌の新陳代謝を促してターンオーバーの周期を早めてくれる効果があります。
また、NMFを作る材料となって水分量を保つ働きもあり、美容面にも優れた成分です。
2-5.豊富なアミノ酸がアスパラギン酸の効果を高める
アスパラギン酸は医薬品にも利用されていることから、鉄欠乏性貧、肝硬変、てんかん、アルツハイマー病などにも有効とされています。
これらのことから、単体で摂取しても病気の予防・改善に期待できる成分といえます。
また、他のアミノ酸と結合して私たちの身体に必要な3大栄養素の一つ、タンパク質の元にもなる重要な栄養素です。
全身の細胞はタンパク質が原料となって作られ、栄養素を吸収しています。
ローヤルゼリーに含まれる豊富なアミノ酸は、質のよいタンパク質を作り出し、アスパラギン酸をはじめとした栄養素の吸収効率を高めてくれるのです。
ローヤルゼリーは、豊富な栄養素がそれぞれの作用を補い合いながら、私たちに様々な効果を与えてくれます。
健康や美容の維持に、是非ローヤルゼリーを取り入れていきましょう。