ローヤルゼリーには、パントテン酸と呼ばれる成分が含まれています。
女王蜂の一生に欠かせないパントテン酸は、私たち人間にとっても健康的な一生を送る上で、欠かせない栄養成分です。
パントテン酸は、ビタミンB群に分類され、糖や脂肪酸などエネルギーの代謝に関わる成分です。
他にも、ストレスを和らげたり、動脈硬化のリスクを下げるなどの役割を持っています。
体内でも生成することができ、パントテン酸はギリシャ語で「どこにでもある酸」という意味を持つように、肉や魚、野菜など、多くの食品にも含まれていて、普通に毎日食事をしている限りは、不足することはあまりないといわれています。
しかし、アルコールやカフェインの含まれる飲み物を飲む習慣のある人や、妊娠・授乳中の女性は、パントテン酸が多く消費されるため、欠乏症に少し注意する必要があります。
パントテン酸が欠乏すると、成長期の場合は成長が止まったり、皮膚炎や手足の神経障害、副腎障害などが起こる可能性があります。
逆に、多少多く摂取しても尿として体外に排出されるため、影響はないといわれています。
上に挙げた健康効果だけでなく、パントテン酸は美容に対しても効果があります。
健康的な肌や髪に欠かせない、コラーゲンなどのたんぱく質を作るときに必要な、ビタミンCのはたらきを助けます。
また、皮脂量のコントロール機能をもち、皮脂分泌が過剰なオイリー肌や、オイリー肌が原因のニキビを改善します。
そのため、美容液などの化粧品、シャンプー、ニキビ肌の改善を目的としたサプリメントにも使用されることが多い成分です。
ローヤルゼリーに含まれるパントテン酸の量は、乾燥ローヤルゼリー100gあたりに約22.2mgとなっています。
パントテン酸の含有量が多いことで知られる、同量の鶏レバーに含まれる量が10mgであることと比べても、倍以上であることが分かります。
ローヤルゼリーにパントテン酸が多い理由は、女王蜂の仕事にあります。
女王蜂は、一日に多い日で2000個もの産卵をしなければならず、それに耐えるには多くのエネルギーと、高いエネルギー代謝が必要です。
パントテン酸を多くとり、新陳代謝を高めることで、長い寿命の間、過酷な労働に耐えるのです。
パントテン酸は、水に溶けやすい一方で、熱に弱いという性質をもっています。
肉や野菜などの食品に含まれるパントテン酸も、加熱によって量が半減するという報告があります。
そのため、ローヤルゼリーを選ぶ際には、非加熱の製法で加工した商品を選ぶことが大切です。
生ローヤルゼリーの場合はどれを選んでも問題ありませんが、乾燥や調整といった種類のものは、加熱していないか表示などを見て確認しましょう。